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ナゴヤ、愛知県、中部圏へ出店のためのビジネス情報

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ビジネス・経営者インタビュー

経営者から見る「ナゴヤ・ ビジネス」 vol.2

ナゴヤの外食ビジネス・シーンで、話題性あふれる店を次々ヒットさせているZETTON。ナゴヤと東京にビジネス拠点を置く同社・稲本健一社長に、「街・人・食」のナゴヤ・ビジネスの秘訣を尋ねた!

「一本スジが違うとそこは全く別のエリア。今でも新規出店する時は、まず街を歩くことから始めます」

(株)ゼットン 代表取締役社長 稲本健一さん

Profile
1967年、石川県金沢市生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。東京の商社、ナゴヤのデザイン事務所勤務を経て95年にレストランバー「ZETTON」をオープン。古民家改造レストランや名古屋メシブームをまき起こす他、公共施設でのレストラン出店など大型プロジェクト・ビジネスにも参加。話題性豊かなビジネス業態を開発し続ける業界のトレンドリーダー。

■ナゴヤのビジネス・マーケットは意外と小さい(!?)

ゼットンは東京でも複数店舗を出店していますが、どんなところに、ナゴヤと東京の外食のビジネス・マーケットの違いを感じますか?
稲本氏 東京はほとんど外国、というくらい特殊なビジネス・マーケットです。東京にはナゴヤや他の都市にはないクリエイティブ層が存在する。生活パターンが自由で、すなわち飲食店を利用する時間帯もバラバラ。これは東京にだけ圧倒的に存在する層と言えるでしょう。また、ひとり暮らしが多く、食事は100%外食という層がこれまたドカーンといる。逆に名古屋は実家率が高く、外食の機会も必然的に少なくなる。名古屋のビジネスで商売する場合は、そういう人たちを外へ引っ張り出さなくてはならないワケです。
個々の店と消費者との関係も異なる?
稲本氏 東京だと普通の居酒屋でもサービス料を取る店がざらにありますが、名古屋は“サービス無料”が大前提。飲食店のサービス力も名古屋は総じて高い。東京式の“嫌なら結構ですよ”的なスタイルは受け入れられません。もうひとつ気をつけなくてはいけないのは、名古屋のビジネス・マーケットの小ささを自覚すること。例えば、東京では、アルバイト希望者を面接して不採用なら連絡もしない、という店が少なくない。人口が多いから、バイトもお客さんも替わりはいくらでもいるという発想なのかもしれません。でも、名古屋で同じことをしていたら、そこから悪い評判が広まりかねない。ですから、ウチでは不採用でも必ず手紙などで連絡しますし、場合によってはサービス券を同封することもある。

■通りが一本違うと、人の流れも雰囲気も違う

今、ビジネス・マーケットとしてのナゴヤに注目が集まっていますが、決して甘い場所ではない?

稲本氏

 

端から見ると、ナゴヤは人口も多いし経済も元気。東海3県の首都のように位置付けられる。しかし、そういうデータだけでマーケティングすると絶対に失敗します。確かに、東海圏全域に情報発信しているのはナゴヤですが、岐阜や三重の人がナゴヤまで飲みに来るかと言ったら、それは本当にごく一部なんです。エリアの特性にしてもデータではとても推し量れない。一本通りが違うだけで、人の流れも空気も全然違いますから。東京の知人からしばしば「ナゴヤでいい不動産物件を見つけたんだ!」と連絡をもらうことがある。「テレビ塔や三越も近くて、地下鉄のアクセスもいいんだよ」。そういう時は大体、女子大小路なんですよ(※1)。あそこは他所の人が栄に抱いているイメージとはまったく違うエリア。客層も人の流れも全然違う。でも、それはやっぱりナゴヤに長く住んでいる人間じゃないと分からない。

ナゴヤに飲食店を出店する場合、注目すべきエリアは?
稲本氏 基本的には名駅、栄に限ると思いますよ。その他では、東山沿線でもより東側、藤ヶ丘あたりも面白いかも。あそこは学生や東京からの赴任組が多く、人が常に入れ替わっているので、店が古くならないんです。東京の料理店だと東区の白壁近辺もいいかもしれない(※2)。ただ、あのエリアこそ立地の選定が難しい。ナゴヤをよく知る人からきちんとアドバイスを受けた方がいいでしょうね。
今、ナゴヤ・ビジネスで求められている飲食店のジャンルは?
稲本氏 単純に江戸前の寿司屋が少ないとか、すごくシンプルなものだと思います。うまいステーキ屋とかそば屋とか。ナゴヤ・ビジネスに足りないお店って探せばまだまだいっぱいある。
2006年6月にはテレビ塔に「THE TOWER RESTAURANT NAGOYA」がオープンしましたね(※3)。
稲本氏 これまでにも「ランの館」「徳川園」(※4)でレストランを出店してきたように、公共性の高い施設で、集客施設として飲食店を作る。これは今の我々の大きなテーマです。2005年に、トム・クルーズがエッフェル塔でプロポーズをして、以来、塔はカップルでいっぱいだそうです。テレビ塔をそんなスポットにできたら、こんな素晴らしいことはない。東海3県の首都は名駅ですが、ナゴヤに住んでいる人にとっての中心はやっぱり栄であり、その一番のシンボルはテレビ塔なんです。

 

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(株)ゼットン
1995年設立。名古屋で次々と新ビジネス業態をヒットさせ、2001年の「ZETTONエビス」で東京進出。2006年6月1日現在、名古屋、東京、京都に23店舗のレストラン、バーを展開。同7月には東京・中目黒、8月には横浜にも新店舗を出店。直営飲食店の運営だけでなく、飲食店のコンサルティング、グラフィックデザインなども手がける。従業員数約400名。
愛知県名古屋市中区栄3-12-23 zettonBLDG.6F
TEL 052-243-7050
http://www.zetton.co.jp/
注釈

※1
女子大小路=栄交差点の南東、栄4丁目の東西の筋。錦3丁目と並ぶビジネス繁華街だが、外国人系パブなどがひしめき、ディープな香りが漂う。

※2
白壁=名古屋城の東にあたる、かつての武家屋敷街。この地域の高級住宅に住むマダムを「シラカベーゼ」と呼ぶ。ただし、住所は白壁でも、普通の下町のエリアもあるので注意。

※3
「THE TOWER RESTAURANT NAGOYA」=テレビ塔展望フロアを大改装し、2006年6月18日オープン。「街のランドマークとなる飲食店を作りたい」と唱え続けてきた稲本氏の思いが結実した究極のランドマーク・レストラン。テレビ塔は日本最古の電波塔として1954年完工。高さ180mは、1958年に東京タワーが完成するまで日本一を誇った。2011年のアナログ放送廃止にともない電波塔としての役目を終えるため、撤去の計画もあるが、反対論も根強く、結論は出ていない。ZETTONによるレストランとしての再生プロジェクトは、名古屋のシンボル・テレビ塔の2011年以降の命運も握っている。

※4
「ランの館」は市営の花のテーマパーク。「徳川園」は御三家筆頭・尾張徳川家の庭園で、ZETTONはそれぞれ施設内で「The ORCHID ROOM」、「ガーデンレストラン徳川園」のレストランを運営する。

 

インタビュアーが見たZETTON
Successのターニングポイントはココ

2004年に市営の花のテーマパーク「ランの館」内にレストラン「The ORCHID ROOM」をオープン。この成功により、以後、徳川園、テレビ塔など公共性の高い空間を飲食で再生させるビッグプロジェクト・ビジネスを次々手がけることに。
(インタビュアー/大竹敏之)

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